SPORTSTER XL1200R

2004年から乗っている。あれからもう20年か、と思う。

最近は車検のたびにカスタムすると決めていて、今回はハンドルと前タイヤにした。

ハンドルは、ストレートから若干アップさせ、純正よりも手前にグリップがくるものに替えた。ツーリングしていると空手で痛めた首や腰が悲鳴を上げ、痺れてくるので100km走るのがせいぜいだったのだ。形は気に入っていたので残念だが、楽しめなければ意味がない。

ジジイにはなりたくねーもんだな、まったく!

前タイヤはMICHELIN COMMANDERⅡからBRIDGESTONEのBATTLECRUISE H50にした。摩耗はそこそこだったが、乗り味を変えてみたかった。

車検は3月に切れていたが、公私ともに忙しく、今まで更新できなかった。

信頼できるショップに出してから、構造変更含めて10日間ほどかかったが、納車を待っている間が楽しい。楽しいことは待っている時が一番だ、といつも思う。

仕上がりました、という電話がきて、わずか数分だが、準備をするときがさらに至福の時だ。

ARAIのVZ-RAM、doverclubの国井律子モデル、ペアスロープのメッシュのglove、安藤製靴のNERO、ZIM+BAのDENIMで武装する。

それにCAMEL MENTHOLとZIPPOで完璧だ。

慣らし運転のコース、精進湖線でいつもの場所に富士山を見に行く。

久しぶりなのでアスファルトに最大限の気を配り、注意深くワイディングを楽しむ。

最高だ。

4年前転倒した時、ショップのマスターに、怖くないですか、トラウマにならないですか?とニヤニヤされて、全然、何故トラウマになるんですか?と聞き返したが、たかが1度や2度の転倒でトラウマになっていたらオレの人生は小学生で終わっている。

何かで怯え続ける人生ならば早めに終わらせたほうがマシだ、と心底思うが、コーナーを攻略したいほど若くもない。

まあイイカゲンがイイな、と一番オレらしくまとめた。

精進湖畔で富士山を見ながら深呼吸し、UCC BLACKを飲みながら、CAMELにZIPPOで火をつけ、MENTHOLを肺に目いっぱい吸い込と夕暮れ間近の空と森と湖面が揺れた。